このアニメは、迫り来る数々の敵をロボットで倒すというものなのですが、普通のアニメとは一線を画しています。普通、こういうアニメの主人公は、選ばれし者で、勇敢で、操縦の才能のある、天才型のヒーローだったりしますよね。
ところが、このエヴァの主人公は、全く正反対。ロボットに乗って敵と戦うのが怖くて、逃げ出したくてたまりません。また、彼は愛情を受けたことがなく、孤独に怯え、自分の存在にさえ苦悩します。
天才タイプのヒロインも出てくるのですが、彼女も母親の愛に飢えていた少女で、心に影を残して必死に生きています。その他、男と女の関係に溺れ、崩れていく女性や、過去に傷を持つ女性、愛することを恐れる男性など、どいつもこいつも私たち以上に深い苦悩を抱いて、作品の中で生きているのです。
アニメの中のキャラクターは、大抵生き生きとしているものです。勇気をくれるものです。しかしエヴァは、それぞれが傷や悩みを抱き、苦しみながら生きています。それに私たちが「人間」として、共感したり、惹きこまれたりするのではないでしょうか。
宇多田ヒカルさんも、エヴァンゲリオンのファンとして知られていますが、彼女の独特の孤独感を持った詞も、エヴァの影響を少なからず受けているのかもしれません。


